人生に失敗したと感じる人へ|負けを認めた場所こそスタート地点

この記事の内容

「まだ終わったわけではないけれど、とにかく自分の人生は失敗だった」と感じている人は少なくないのではないでしょうか。

  • なぜ自分の人生はこうも悪いことが多いのか?
  • なぜ自分の人生ばかり上手くいかないのか?
  • なぜ自分はいつも失敗してしまうのか?
  • なぜ自分はいつも間違った選択をしてしまうのか?

考え出したらきりがないけれど、それにしたって上手くいかないことが多すぎる。

後悔の連続。

納得いかない。

そんなとき、素直に負けを認めてみてはどうでしょうか?

勝ち目のない勝負を続けていても、おそらくは一度も勝てないまま、あっという間に寿命が尽きてしまいます。

負けを認め、敗残者としていかに生きていくべきかを考えてみると、知らず知らずのうちに負の連鎖から脱却している自分自身に気づくことになるかもしれません。

まず、負けを認める

まずは「負け」を認めて受け入れましょう。

なかなか厳しい作業ですが、これまでの人生が失敗だと思えば、それは「負け」です。

「まだまだ自分は負けていない!これからも何度でも挑戦する!」という思いがあれば、それはそれですばらしいことです。

ただ、力尽き、自分の人生は失敗だったと思い悩むようであれば、それは立派な「負け」です。

負けを認め、自分が「敗残者」であることを受け入れましょう。

次に、あきらめて捨てる

負けを認めたら、これまでの人生で成しえなかったこと、挑戦したが失敗したことなどをどんどん諦めていきましょう。

「もしかしたら、もう一度挑戦すれば成功するかもしれない…」という考えを捨てましょう。

頑張ればできるかもしれないこと、頑張れば手に入るかもしれないもの、それらは今後いくら頑張ってもできないこと、手に入らないものです。

頑張ればできたのであれば、頑張れば手に入ったのであれば、それらはすでにあなたの手中に収まっているはずです。

今の時点で手に入っていないということは、今後も手に入らないということです。

ある程度若い人であればともかく、老いて衰えていく一方であるあなたが、これまで手に入れられなかったものを今後手に入れられる可能性はないものと考えましょう。

そして、可能性や希望を徹底的に捨てていきましょう。

名誉、社会的地位、経済的成功、羨望の的になること、人より優位に立つこと、いわゆる「普通」になること、これらに対する可能性や希望を捨てていきましょう。

そして、残ったものを確認する

自分の可能性を切り捨て、希望を切り捨てたら、その後は「それでも捨てきれなかったもの」を確認します。

あらゆる可能性や希望を捨てても、それでも残っているもの、捨てきれないもの、それがあなたが今後大切にしていくべきものです。

それはいわば、あなたの芯であるもの、あなたの人生の中心核となるもの、あなたが今後の人生で最も大切にすべきものです。

それは何でも構いません。

以前からの趣味かもしれませんし、家族を思う気持ちかもしれませんし、人に優しくありたいという思いかもしれませんし、自分と同じような悩みを抱える人の役に立ちたいという思いかもしれません。

あるいは、「あいつだけは許せない」という憎悪かもしれませんし、納得できないことに対する腹立たしさかもしれません。

何でもいいのです。

あとは、一点に集中する

残ったものを確認できたら、あとはその一点にエネルギーを集中するだけです。

自分はもうこれだけのために生きていく、これをライフワークにすると心に決め、エネルギーを集中します。

生きている限り日常の雑事は付いて回りますが、意識のベクトルは常に「残った一点」に向けられています。

そこには「負け」や「失敗」はありません。

エネルギーを集中することは過程であり、結果ではないからです。

気付けば勝っている

意識のベクトルを大切な一点に向け、エネルギーを集中するという行為や過程には、「負け」も「失敗」もありません。

そして、気が付けば、あなたはもう「敗残者」ではなくなっています。

むしろ、「自分自身の最も大切なものに目を向け、そこに最大限のエネルギーを注いで生きる」ことのできる、そんな人生の勝者となっているはずです

つまり、負けを受け入れて敗残者として生きることにより、結果的には自分の人生に勝っているのです。

負けや失敗のない場所で、勝者になり成功者になることができるのです。

参考図書

諸富祥彦(2012)『人生を半分あきらめて生きる』幻冬舎新書

この記事を書いた人

若宮社会保険労務士事務所 鈴木雅人
氏名鈴木 雅人(すずき まさと)
生年月日1980年(昭和55年)4月1日
国家資格社会保険労務士 第10230004号
精神保健福祉士 第26879号
座右の銘人間万事塞翁が馬