大人のADHD女性はおしゃべり?

この記事の内容

大人のADHD女性は、その特性から、会話時にしゃべりすぎてしまう等の特徴があります。

もちろん本人に悪気はないため、後になってしゃべりすぎてしまったことに気づいたとき、大きく落ち込むことになります。

たとえ落ち込んでも、反省して次から改善できれば良いのですが、そうもいきません。

ついうっかり、同じことを繰り返してしまいます。

そうなると、やがては同性である女性から嫌われ、メンタル不調に陥り、二次障害が生じてしまうことにもなります。

対応策としては、

  • 話す内容をあらかじめメモしておき、それ以外のことは話さない
  • 周囲にADHDの特性を理解してもらう
  • ブレーキ役を買ってくれる人を見つける

などがあります。

自分に合った対応策を見つけ、上手く対処していきたいところです。

発達障害の苦悩

最も多い苦悩は、周囲と違う自分の存在の感覚、就職難をふくむ生活の困難、対人関係の挫折などに関連する、切実な不安・絶望感である。自分が皆と違う人間で、皆に避けられ、家族に迷惑をかけ、将来の見通しが立たない悩みを語るうちに、しばしば真剣な希死念慮が訴えられる。

山下格・大森哲郎(補訂)(2022).精神医学ハンドブック[第8版] 日本評論社 p.234.

ADHDの女性に見られる会話の特徴

「不注意」、「多動性」、「衝動性」といったADHDの特性が、会話時の次のような特徴として目立つことがあります。

極端なおしゃべり

本人に悪気はないのですが、他人の欠点をペラペラしゃべったり、口止めされているはずの他人の秘密をしゃべってしまったりします。

話に割り込む

他人が話している最中に自分の話をしてしまったり、相手が話し終わる前に話し始めてしまったりします。

的外れな発言をする

聞かれたことと関係のないことをしゃべったり、その場の会話の内容と関係のないことをしゃべったりしてしまいます。

仕切りたがる

自分の考えを押し付けたり従わせたりして、その場を仕切りたがります。

適切な会話の難しさ、ASDとの違い

ASDの場合

一般的に不適切とされる発言や態度等があっても、自分ではそれに気づきにくい。

相手が不機嫌になっても、なぜ不機嫌になってしまったのか理解できない。

ADHDの場合

ついうっかり、しゃべりすぎてしまったり話に割り込んでしまったりする。

それに自分で気づくことはあるが、気づいたときには覆水盆に返らずの状態になっている。

わかっていても、同じようなこと何度もを繰り返す。

まとめ

大人のADHDの女性は、「しゃべりすぎてしまう」、「人の話に割り込んでしまう」、「的外れなことを言ってしまう」、「仕切りたがってしまう」等により、周囲から孤立してしまう場合があります。

なかなか難しいことですが、

  • 話す内容をあらかじめメモしておき、それ以外のことは話さない
  • 周囲にADHDの特性を理解してもらう
  • ブレーキ役を買ってくれる人を見つける

などといった対応策により、人間関係のトラブルに発展することを未然に防ぐことができるかもしれません。

参考図書

『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 大人の発達障害 日常生活編 18歳以上の心と問題行動をサポートする本』宮尾益知/監修 河出書房新社

『精神医学ハンドブック 医学・保健・福祉の基礎知識 第8版』山下格/著 大森哲郎/補訂 日本評論社

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この記事を書いた人

群馬県前橋市の精神保健福祉士・社労士 鈴木雅人
精神保健福祉士・社会保険労務士
鈴木雅人
氏名鈴木 雅人(すずき まさと)
生年月日1980年(昭和55年)4月1日
国家資格社会保険労務士 第10230004号
精神保健福祉士 第26879号
加入団体群馬県社会保険労務士会
群馬県精神保健福祉士会
群馬県精神保健福祉協会
家族妻と長男
出身地 群馬県前橋市
学歴東海大学体育学部中退
文教大学人間科学部卒業
座右の銘人間万事塞翁が馬

事務所概要

事務所名若宮社会保険労務士事務所
代表者鈴木雅人
所在地群馬県前橋市日吉町4-14-7
電話番号080-7712-2518
メールinfo@wakamiya-sr.com
定休日不定休