人生の選択を間違えてばかりでいつも後悔している人へ

この記事の内容
私たちの人生は、選択や決断の連続です。
否応なしに、日々無数の選択や決断を迫られています。
その際、いつも正しい選択や決断ができればよいのですが、そう簡単にはいきません。
それどころか、いつも間違った選択をしてしまうという人もいるでしょう。
選択を間違えてばかりで、いつも後悔している人生では、全然おもしろくないですよね。
では、いつも間違った選択をしてしまうようなとき、それによってどんどん状況が悪化してしまっているようなとき、いったいどうすればよいのでしょうか?
ここでは、そのような状況から抜け出すための方法について考えてみます。
結論としては、選択や決断を一旦保留し、問題を棚上げにするのがオススメです。
もしくは、
自分の選択や決断が正しかったとか間違っていたとか考えるのはもうやめにして、
- あのときの自分には、あの決断しかできなかった
- 当時の選択は、自分にとってベストな選択だった
と考えてみるようにしましょう。
現状をそのまま受け入れ、自分の立ち位置を見定め、その地点からどう進むべきか、考えてみるわけです。
考え方①選択や決断を一旦保留し、問題を棚上げにする
人生の選択を誤らせるのは不安や焦り――そして負の無限ループへ
私もそうですが、何をやっても上手くいかない時期というのは、ひどく不安になり、ひどく焦っています。
そして、その「不安」と「焦り」によって冷静さを失い、結果的に次のようなループにハマっていきます。
- 人生が上手くいかない
- 人生が上手くいかないので、不安になって焦る
- 不安になって焦るので、視野が狭まり冷静さを失う
- 視野が狭まり冷静さを失うので、判断力が鈍る
- 判断力が鈍るので、間違った選択や決断をする
- 間違った選択や決断をしたので、人生が上手くいかない
- ②に戻り、②~⑥を延々と繰り返す
これはまさに底なし沼、負の無限ループです。
早めに誤りに気づいて軌道修正ができれば良いのですが、一度ハマってしまうと、なかなか抜け出せません。
抜け出せないまま、5年10年があっという間に過ぎてしまいます。
おそろしいことです。
では、この無限ループに一度ハマってしまった場合、そこから抜け出すためにはどうすればよいのでしょうか?
抜け出す方法はあるのでしょうか?
案として、次の3つを考えてみました。
負の無限ループから抜け出すための3案
①運に身を任せる
これは、「人生が上手くいっていなくても、不安や焦りを感じても、それにくじけず選択や決断を繰り返す」というものです。
いわば、もがき続けるわけです。
そうこうするうち、たとえ「不安」や「焦り」の末の選択や決断だったとしても、それがたまたま「良い選択」や「良い決断」であれば、それをきっかけに負のループから抜け出すことができそうです。
ただ、けっこうな幸運に恵まれない限り、そのようなことは起こらないでしょう。
それどころか、底なし沼にどんどんハマっていき、取り返しのつかない状況に陥る可能性が高いです。
また、そもそも上手くいっていない状況でくじけずにもがき続けられるような強靭なメンタルの持ち主は、「人生の選択を間違えてばかりだ……」と思い悩むようなこともないでしょう。
では、どうすればよいのでしょうか?
次の案について考えてみましょう。
②不安や焦りに負けず、ベストな選択をする
これは、「泰然自若として冷静に現状を見つめ、次善策を見極め、次なる一手を打つ」というものです。
不安感に負けず、決して焦らず、雨にも風にも負けず、曇りなき眼(まなこ)で見定め、冷静沈着にこれ以上ないベストな選択・決断をするようにします。
これができれば、あっさりと負のループから抜け出すことができそうです。
いや、確実にできると言っても過言ではないでしょう。
ただ、非常に難しいです。
それに、それができるような人は、そもそも負のループにハマりません。
窮地に追い込まれても「不安」や「焦り」を感じないからです。
「不安」や「焦り」がなければ、いつも間違った選択をしてしまうということもありません。
というわけで、この案も現実的ではなさそうです。
次の案を見てみましょう。
③選択や決断を一旦保留する、問題を棚上げにする
これは、「不安や焦りがあるときに、急いで選択や決断をしないようにする」というものです。
判断力が鈍っているわけですから、そのときにわざわざ判断しないようにするわけですね。
うつ病のときに退職等の大きな決断をしてはいけないといいますが、それと同じようなものです。
そして、この「一旦保留」や「問題の棚上げ」こそ、この記事でオススメする方法です。
早急に次なる一手を打たなくてはならないという「不安」や「焦り」に襲われても、そこはじっと耐えましょう。
あえて何もせず、時が過ぎるのをじっと待つようにします。
「時間がたてば解決すること」や、「時間がたつことでしか解決できないこと」が必ずあります。
「何もしないと余計に不安になってくる」ということもあるでしょうが、そこは我慢です。耐えるしかありません。
それに耐えられず、「不安」や「焦り」から逃れたいという一心で次の選択や決断をしてしまうと、必ず負のループにハマります。
そして、一旦ハマってしまえば、状況はどんどん悪化していきます。
そのまま5年10年はあっという間に過ぎてしまうことでしょう。
「不安」や「焦り」に心を支配されている状況では、まず「良い選択」はできないのです。
まとめ
いつも間違った選択をしてしまうという負のループにハマってしまったとき、そこから抜け出すための方法について考えてみました。
抜け出すためには、「一旦保留する」「問題を棚上げにする」のがオススメです。
あえて動かず、時間が解決してくれるのを待ちましょう。
動かないことに不安を感じるかもしれませんが、動いたところで状況はより一層悪くなるだけです。
自分が動かないと何も変わらないような気もしますが、実際のところ、自分が動かずとも周りが勝手に動き、周囲の状況は変化します。
もうこの際、「自分が変わらなければ状況は何も変わらない」という考えを捨てましょう。
自分が変わらずとも、周りが勝手に変わっていくのです。
そして、周囲の状況が変化し、冷静に判断できるタイミングがきたら、そのときはまた主体的に選択や決断をするようにしましょう。
そうすれば、いつの間にか負のループから抜け出している自分自身に気がつくはずです。
考え方②「当時の自分にはその選択(決断)しかできなかった。だから、あれが精一杯の決断であり、ベストな選択だった」と考える
自分にはもっと別の人生があったはず……
- 人生の大切な選択をいつも間違える……
- あのとき違う選択をしていれば、もっと違う人生になっていたはずなのに……
- 完全に選択を間違えた……悔やんでも悔やみきれない……
などとクヨクヨ考えてしまうのは、「自分にはもっと違う道があったはず」、「自分にはもっと違う人生があったはず」という思いが頭から離れないためです。
それがベストな選択だった
あなたが「自分にはもっと違う道があったはずだし、違う人生があったはず」と考えてしまうのであれば、次のように考えてみてはどうでしょうか?
- あのときの自分には、あの決断しかできなかった
- 当時の選択は、当時の自分にとってベストな選択だった
「当時の自分にはあの決断しかできなかった」ということは、つまり「当時の自分にとってはそれが精一杯の決断だった」、「当時の自分がベストを尽くした選択だった」ということですね。
今になって考えてみれば他の選択肢の方が良かったような気がするけれど、それはあくまで「今になって考えてみれば」の話です。
当時の一生懸命な自分にとっては、当時の選択がベストな選択だったわけですね。
それしか選びようがなかったわけです。
ベストな選択の結果として今がある
当時の一生懸命な自分が、もがき苦しみながら一生懸命に決断を下した。
そして、その決断や選択の結果が、今のあなたの状況です。
これはいったいどういうことでしょうか?
そうですね。
今のあなたの状況(納得できない現状)は、過去のベストな決断や選択の結果です。
あなたはベストを尽くしてきたけれど、その結果として「納得できない今の状況」があります。
それはつまり、あなたの「納得できない今の状況」こそが、あなたの本当の実力なわけです。
ベストな選択をした結果としての今を受け入れる
ベストを尽くして今の結果なわけですから、あなたの力量は、あなたが思っているほどたいしたものではありません。
けっこうショックなことですが、これを受け入れましょう。
「ベストを尽くせればもっと違う人生になっていたのに……」というのは幻想で、今のあなたの状況こそがベストを尽くした結果です。
これを受け入れ、ここをあなたのスタート地点にしましょう。
スタート地点は、ベストを尽くした結果としての現在地
あなたのスタート地点は、現在のあなたです。
つまり、「ベストを尽くした結果としての現状」です。
ここ以外にスタート地点はありません。
そして、スタート地点がわかったら、そこからどうレースを組み立てていくのかを考えます。
今の自分が置かれた状況から、今後の生き方を考えるわけです。
過去をスタート地点にしない
過去をスタート地点にすると、元の木阿弥です。
後悔の無限ループ、負の無限ループに飲み込まれ、いつまでたっても浮き上がることができなくなるでしょう。
過去をスタート地点にしているから、いつまでもクヨクヨと考えてしまうのです。
過去をスタート地点にしているから、いつまでたっても前に進めないのです。
あなたのスタート地点は、常に今なのです。
まとめ
今のあなたの状況が(今のあなたの「こんなはずじゃなかった」という状況こそが)、あなたがベストを尽くした結果です。
それがあなたの実力であり、あなたのベストスコアです。
それを受け入れることはなかなかにつらいことですが、受け入れましょう。
そして、みじめで情けない自分自身を受け入れることができれば、あなたは勝者です。
「いま、ここ」をスタート地点として、自分のベストスコアを受け入れ、そんな自分に何ができるか、そんな自分は何がしたいのか、そんな自分はどうすべきかを考えていきましょう。
負けを受け入れれば、勝つことができます。
負けを受け入れたあなたは、「過去ばかり振り返ってクヨクヨ悩むあなた」ではなく、「自分の立ち位置を見極めて、自分の進む道を考えることのできる、カッコイイあなた」となっているはずです。
この記事を書いた人

| 氏名 | 鈴木 雅人(すずき まさと) |
| 生年月日 | 1980年(昭和55年)4月1日 |
| 国家資格 | 社会保険労務士 第10230004号 精神保健福祉士 第26879号 |
| 座右の銘 | 人間万事塞翁が馬 |

